飲食店の厨房設備の重要さ

飲食店の厨房設備では適切な風量を設けることがもっとも大切なことです。
そのために、必要な風量に応じられるように、正確なフードのサイズに合わせた換気扇の風量を正確に選ぶ必要があります。

これには正しいアドバイスを受けることが極めて重要となります。
正しいアドバイスを受けることで場合によっては、大幅なコストの削減ができることもあります。

例えば、予算をかけずに適切な厨房設備をそろえなかったとします。
これにより、換気扇風量のパワーが足りなければ、厨房の熱やスモッグが溜まってしまい、仕事をするのに非常に大きな苦痛となってしまいます。

こうして適切な厨房設備をそろえなかったことで、お店のイメージの低下や厨房を再度、工事することになってしまい、無駄なコストがかかってしまいます。

また、多くのリフオーム会社や工務店には、ダクトや換気の専門的な知識や技術がなく、店舗の内装工事の際に、適切な換気の穴の設置位置を正確に判断できなかったため、適切な換気扇の設置ができなくなり換気風量へ影響されてしまい、適切な換気に修正できず最終的に一からやり直しになってしまうこともあります。

そうならないためにも、必ずノウハウや技術力のある専門会社にご相談することをおすすめします。弊社でも有料にて、ご相談を受け付けております。

専門会社の適切なアドバイスを受けることにより、ほんのわずかな料金で、より多くのコストの削減ができ、適切な換気風量を確保することができます。

フードの大きさ(サイズ)の決め方

厨房用排気フード(天蓋でんがい)のサイズの決め方

フードのサイズの表記にはW×D×H(ワイド×奥行×高さ)の3つがあります。

フードは一般的にガス台の上に付きますのでW(ワイド)寸法はガス台などの火力系台より100mm(10センチ)程度、大きく選定します。

D(奥行)に関しては同じくガス台などの火力系台より少し大きく選定しますが、壁面からなので50mm~100mm(5センチ~10センチ)程度大きく選定します。

H(高さ)の決め方は 火元からフードの下場ま1000(1メートル)以内

例えば床から天井までの高さが2400mmの物件の場合で焼き台の高さが800Hであったなら焼き台800H+空間1000mm=1800mm

2400-1800=600

よってフードの高さ寸法は消防法上600Hか600H以上となります。

しかし、どうしてもフードを600Hで作ると頭がぶつかってしまう場合は、壁面600Hで人の立つ方を500Hなどの高さ違いの変形でも作れます。なお、その際は消防には事前に承認を得てください。

また、グリスフィルターの壁面型で換気扇内蔵させるタイプはフードのH寸法が700Hないとグリスフィルターが取り付けられませんのでご注意願います。

グリスフィルターの決め方

グリスフィルターの決め方には処理風量から求める方法と、簡易的にフードの大きさから求める方法があります。

また、グリスフィルターには大きく分けて3つのタイプがあります。

  1. 天井からダクトで空気を排気するタイプ
  2. 側面からダクトで空気を排気するタイプ
  3. 側面でかつ壁面で有圧換気扇で空気を排気するタイプ

一般的に多いのはタイプ1とタイプ3です。

仮にW1500×D600×700Hのフードでフードの大きさから簡易的にグリスフィルターを選定する場合

1500×600×3600÷2=1620000000

この場合必要処理風量は1620となりますので
1のタイプの場合はDC-50
2のタイプの場合はDC-502H
3のタイプの場合はDC-502HFとなります。

仮に有圧換気扇「三菱EF-30BSXB3」を使用の場合、風量は1680なので、3のタイプの場合はDC-502HFとなります。

仮に「三菱シロッコファンBFS-100SX」の場合、風量は1000なので、1のタイプの場合はDC-30、2のタイプの場合はDC-302Hとなります。

またDC-30を購入の場合はファイアーシャッタ-HGL-3025、DC302Hを購入で横ダクトの場合はHGL-5015の同時購入が消防の関係で通常必要になります(HGLシリーズは防火ダンパーです)。

よくある質問

フードの大きさの決め方は?
ガスレンジより100mm程度大きく作るのが一般的です。
フードの高さ寸法の決め方は?
建築基準法・消防法共にガスレンジの火元からフードの下場まで1m以内と定めています。
仮に天井高さが2400mmであった場合でガスレンジの火元の高さが床から700mmであったならば、700+1000=1700mmなので2400mm-1700mm=700mm
フードの高さは700mmHとなります。ただしこの場合、床からフードの下場までが1700mmでもあるので調理人の頭がフードにぶつかる可能性があります。回避策としてフードの壁面側のみ700Hで作り人の立つ方を500Hで作る高さ違い変形フードを製作することも考えられます。設置許可に関しては事前に所轄の消防署で承認願います。
304と430の違いは?
304は磁石につかない一般的なステンレス、430はニッケルが入っていないので磁石がくっつくステンレスどちらもステンレスですが430の方が錆びやすいです。
フードはどうやって吊るの?
全ネジと呼ばれる長いネジで天井の内側から吊るいして吊ります。 フードはそれなりに重いのでビスだけで固定することはできません。必ず全ネジで天井内部から金具やアングルで吊ってください。自分で吊ることができない場合はダクト屋と呼ばれる職業がありますので、ダクト屋に吊を依頼するのが一般的です。ダクト屋に関してはリンク参照願います。
フードはステンレス以外でも作れるか?
ステンレス以外の材質ですと、銅・亜鉛メッキ鋼板・ガルバニューム鋼板・ボンデ鋼板などでも製作可能ですが、亜鉛メッキ・ガルバニューム鋼板はサビびますのでサビが食品に落ちる可能が極めて大なのでおすすめいたしません。
ボンデ鋼板はフードを黒色やカラーに塗装する場合に使用します。ステンレスのフードも塗装可能です。銅でフードを作る場合は天ぷら店の意匠用が多いです。製作可能ですが材料費が高額です。
グリスフィルターの選定方法は?
計算式があります。希望フードのワイド寸法・奥行寸法・高さ寸法さらに排気方法(天井ダクトまたは有圧換気扇による壁排気など)の情報をメールに書いて当社までお問合せください。グリスフィルターのサイズとファイヤーボリュームシャッターの選定をいたします。
ファイヤーボリュームシャッター(HGLシリーズ)は必要なの?
ハイ、ほとんどのケースで必要です。
消防署の認定品は日本ではクラコの(HGLシリーズ)のみです。他社のFS(ファイヤーシャター)も販売していますが、消防検査官が熟知していれば検査で落ちる可能性クラコ製品以外は落ちる可能性もあります。
グリスフィルター DC-50Hは換気扇を飲み込めますか?
飲み込めません。
DC-50HFをご購入ください。壁面排気で換気扇を付ける場合 DC-50HF・DC-502HF・DC-503HF・LL-50HF・LL-502HF・LL-503HFしか選択肢はありません。ただしHFシリーズはフードの高さ寸法700mmHを必要としますので、注意が必要です。
どうしてもダメな場合はDC-50HなどHシリーズにハカマと呼ばれるカサ上げを取り付ける方法もあります。ハカマに関しては各グリスフィルターごとにサイズが異なるので、当社で別途お見積もりをいたします。
フード設置費用の相場
フードの設置費用は現場の状況によりまちまちですが、おおむね10万円前後が施工費用と思われます。実際にはフード代金・施工費用・運搬交通費・グリスフィルター・防火シャッター・有圧換気扇またはシロッコファン・ダクトなどが現場によっては必要なので、30万円から100万円の現場が多いです。
納期に関して
テンレスフード 約7日間
グリスフィルター 翌営業日出荷
スパイラル関係  2~3日程度で出荷
グリーストラップ 2~14日間 モノによFRPは比較的在庫あり
三菱製品  2~14日間 三菱製品は在庫が無い場合もあります。
各製品の納期に関しては事前にメールにてお問合せください。できる限り短納期を目指します。